一般社団法人日本セーフコミュニティ推進機構(JISC)
セーフコミュニティQ&A
「セーフコミュニティ」って何?
セーフコミュニティとは、「けが」や「事故」など日常生活のなかで私たちの健康を阻害する要因を「予防」することによって、安全なまちづくりを進めているコミュニティのことです。 WHO地域の安全向上のための協働センター(WHO Collaborating Centre on Community Safety Promotion)が提示している7つの指標をクリアした時点で「セーフコミュニティ申請書」を提出します。その後、申請書と現地視察による審査を経て、セーフコミュニティの7つの指標を満たしているとみとめられたコミュニティが「セーフコミュニティ」として認証されます。
現在、世界では約280のコミュニティが認証を受けています。
※詳しくは「セーフコミュニティとは」をご参照ください 。
私たちの地域でも、既に「子ども見守り隊」、「高齢者の安否確認」、「防犯パトロール」など、たくさん安全のための活動をやっているし、今さら「セーフコミュニティ」に取り組む必要はないとおもうのですが?
防災、防犯、高齢者・・・といった分野ごとだけではなく、「地域」として何が安全課題なのかを把握していますか?現在、地域で行われている取り組みは、地域が抱える課題とマッチしていますか?また、その取り組みの方法は適切ですか?その取り組みの効果について適切な評価を行っていますか?
「セーフコミュニティ」活動に取り組むということは、地域の安全を総合的に把握したうえで、優先課題を明らかにします。そして、その課題の解決のために既存のサービスや活動を活用した取り組みを企画・実践し、その効果などについて客観的に評価することが重要とされています。

例えば、勉強するとき、得意科目と苦手科目もわからないままにがむしゃらに勉強するよりは、まず苦手科目をキチンと把握し、その対策をたてて勉強をし、その結果どのくらい学力が伸びたのかを試験などで確認して、さらに次のステップに進むのと似ているのではないでしょうか?

「セーフコミュニティ」活動では、そのプロセスを行政、消防、警察、地域の組織や住民が協働して行うことが重要だと考えています。
※詳しくは「セーフコミュニティとは」をご参照ください 。
何から始めたらいいの?日本ですでにやっている安全の取り組みとどう違うの?
「セーフコミュニティ」活動を導入したからといって、必ずしも新しいプログラムを始める必要はありません。ただ、SCの特徴でもある、次の2つの仕組みが必要です。この仕組みがない場合は、新しく設置する必要があるでしょう。
特徴1:地域主体で、分野の垣根を超えて様々な部門が連携して地域の安全向上に取り組む仕組み
特徴2:安全向上のためのプログラム、実施の経過、取組の成果を評価する仕組みがある。
これらの仕組みを通して、地域の安全状況が把握でき、優先課題が明らかになります。
一度認証されると、ずっと「セーフコミュニティ」のままですか?
いいえ。現在では、5年ごとの再認証のための申請が必要です。
再申請の場合は、地域の安全の状況の変化、活動の継続性、取組の評価の状況などが審査されます。
また、現在、認証後のコミュニティにたいして、毎年取り組みについてのレポート(最大2枚)の提出の義務化が検討されています。
レポートの提出がない場合、何度かの督促の後、「セーフコミュニティ」としての地位を失う場合があります。
「セーフコミュニティ」認証までのプロセスはどのようになっているのですか?
簡単に認証までの流れを説明すると、次のようになります。
1.セーフコミュニティの7つの指標を満たす
○ このプロセスが一番大切で大変では?!
2.申請書を提出する
○ フォーマットに従って、日本語と英語の種類を作成します
↓ (申請書審査) 
3.現地視察を受ける
○ だいたい1~1.5日くらいです。
○ ここで、改善点や未到達点について指導があります
↓ (改善期間)
4.申請書を再提出 
↓ (認証の審査)
5.認証決定
○ 認証の日にちを決めます。
○ 認証式の打ち合わせ
6.認証式
○ SC認証同意書への署名
○ 「タテ」と旗の授与
※詳しくは「認証までのプロセス」のページご参照ください
申請書は日本語でよいのですか?また、どのくらいのボリュームが必要ですか?
国内外でこれまでの経験や工夫、情報などを共有するために、母国語と国際共通語である英語の2言語で作成することが求められています。
ボリュームは、だいたい30ページを基本にしており、長くても50ページくらいまでとされています。
申請書には、どんな内容を記載するのでしょうか?
コミュニティの概要(地理的状況、外傷の状況など)と7つの指標についてどのように取り組んでいるのかを記述することが必須です。
WHO CSPセンター(WHO地域の安全向上のための協働センター)のホームページには、認証コミュニティが提出した申請書が掲載されていますので、参考にしてください。
海外のコミュニティを視察したいのですが、どうしたらよいでしょうか?
SCコーディネータにご連絡ください。
コーディネータがご要望をおうかがいしたうえで、日程や視察先の調整のお手伝いをいたします。
<コーディネータ連絡先>
日本セーフコミュニティ推進機構(JISC) 白石 陽子
電話:06-6949-3033 fax:06-6940-1336
SC活動に取り組もうと思いますが、どうやったら「SCに取り組んでいるコミュニティ」として認められるのですか?
まず、認証センター(韓国)に次の資料(英文)を提出していただきます。
(1)「セーフコミュニティ活動を推進する」ことを公式に表明した手紙
(市長村長名で作成されたもの)
(2)コミュニティの地理的状況、特徴、外傷などの状況に関する概要
(おおよそ3頁くらいをめどに作成)

※ あらかじめコーディネータにご相談いただければ、フォーマットや記載内容についてアドバイスいたします。
※ これらの書類が受理された時点で、「SC活動に取り組んでいるコミュニティ」とみなされます。WHO CSP 協働センターのウェブサイトにリストが掲載されていますので、そこで確認できます。
SC活動に取り組んでいますが、どの時点でSCに申請するのでしょうか?
7つの指標をある程度満たしていると判断されたら、まず申請したい旨をご相談ください。そのときに、申請書の草稿などができているとより適切なアドバイスなどを得ることができます。
SC申請及び認証に係る費用は?
認証センターに支払う費用については、認証センターによって異なります。
アジアの多くのコミュニティが申請している認証センター(韓国)については、2010年6月、SC申請・認証に係る費用が下記の通り改訂されました。
※詳しくは認証までのプロセスのページ「セーフ コミュニティ」認証までの費用等についてをご参照ください
セーフスクールとセーフコミュニティの関係は?
セーフスクールの枠組みベースは、セーフコミュニティとほぼ同じです。
セーフコミュニティの活動単位がコミュニティであるのに対して、セーフコミュニティの活動単位は「学校」ということです。分野を超えた協働による取組やデータを活用してのPDCAサイクルに基づいた取り組みなどはセーフコミュニティと同じです。
セーフコミュニティに比べると新しい取り組みですが、現在、台湾や韓国、ニュージーランドなどでセーフスクールの取組が活発で、小学校、中学校、大学がセーフスクールとして認証されています。
現在、資料を作成中です。ご関心のある方はご連絡ください。